水素エネルギーと日本の持続可能な未来:輸入依存からの脱却
水素エネルギーと日本の持続可能な未来:輸入依存からの脱却
燃料輸入依存の課題と水素革命の兆し
日本は天然資源が乏しいため、長年にわたりエネルギー源の大部分を輸入に依存してきました。
特に石油や天然ガスなどの化石燃料は、中東地域からの輸入に大きく頼っています。
この高い輸入依存度は、地政学的なリスクや価格変動の影響を直接受けやすいという問題を抱えています。
積水ハウスさんが2025年夏に発売を予定している水素住宅は、この問題に対する一つの解答を示しています。
この住宅は太陽光発電を利用して水を電気分解し、生成された水素を合金タンクで貯蔵、必要に応じて電力を生成するシステムを採用しています。
これにより、国内で生成した再生可能エネルギーを最大限活用し、エネルギー供給の自立を図ることが可能です。
ヒンデンブルグ号事件からの教訓と現代の安全対策
水素はかつてヒンデンブルグ号の事故を通じて危険なイメージが広まりましたが、現代の技術はその安全性を大幅に向上させています。水素は非常に軽く、漏れるとすぐに大気中に拡散する性質があります。積水ハウスは水素を安全に貯蔵し使用するための最新技術を導入し、厳重な安全対策を講じています。
雑学タイム 「ヒンデンブルグ号の事故」
ヒンデンブルグ号の事故は、1937年5月6日にアメリカ合衆国ニュージャージー州のレイクハースト海軍航空基地で発生した大規模な航空事故です。この事故は、ドイツの巨大な飛行船「LZ 129 ヒンデンブルグ」が着陸の際に炎上し、乗員乗客97人中36人が死亡したという悲劇です。
ヒンデンブルグ号は、水素ガスを浮揚力源として使用しており、この事故の原因については様々な説が提唱されていますが、最も広く受け入れられている説は「静電気説」です。この説によると、飛行船が大気中を移動する際に静電気が蓄積され、着陸時に地上の接地装置との間で放電が起こり、水素ガスが引火したとされています。また、飛行船の外皮材料が燃えやすいものであったことも、火災の広がりを助長した可能性が指摘されています。
この事故は、世界中に衝撃を与え、飛行船を使った旅客輸送の安全性に対する疑問を投げかけることとなりました。結果として、飛行船による旅客輸送の時代は事実上の終焉を迎え、その後の航空輸送は飛行機が主流となっていきました。また、ヒンデンブルグ号の事故は、水素ガスの安全性に関する議論を呼ぶきっかけともなり、その後の水素技術の開発において安全対策が一層重視されるようになりました。
ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)としての貢献
水素住宅の導入は、住宅におけるエネルギー自給自足と二酸化炭素排出量削減の実現を目指すゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の理想を推し進めるものです。
積水ハウスさんがこれまでに行ってきた環境対応住宅の開発に続き、水素住宅は再生可能エネルギーの利用を拡大し、エネルギーの自立と持続可能性を高める新たな選択肢を提供してくれます。
まとめ
水素を利用した新しい住宅技術は、輸入に依存する日本の燃料事情を改善し、持続可能な未来への大きな一歩を意味します。
この技術が広がることで、日本のエネルギー安全保障が強化され、環境負荷の少ない社会が実現されることでしょう。
コストはまだまだ割高ですが、2030年ごろには一気にコストも下がると予想されています。 住宅に限らずトヨタ自動車さんも自動車の代替燃料として着々と研究を進めているようです。
積水ハウスさんの取り組みは、国内外での持続可能な住宅のモデルとして、今後も大きな注目を集めることになるでしょう。 未来の住宅がすごく楽しみになりますね!
さぁ、水素関連の手頃な株探してみようっと!(笑)
令和6年4月22日
ViVi不動産株式会社 矢郷修治