賃貸型集合住宅におけるLPガス料金にはご注意を!
国土交通省から「賃貸型集合住宅におけるLPガス料金の情報提供に関する実態調査アンケート」への回答依頼がありました。
そして、国土交通省からは我々不動産会社が属する不動産団体に対して、下記のような要請がありました。
~要請文抜粋~
つきましては、貴団体の所属会員企業等の皆様におかれましては、借主の利益保護を図る観
点から、借主がLPガス料金に関する情報を適切に入手できるよう、管理する賃貸型集合住宅に
ついて、LPガス事業者から募集物件のLPガス料金が記載された資料(「LPガス料金表」等)につ
いて情報提供があった場合には、当該物件の仲介を行う宅地建物取引業者に対し、当該物件の
LPガス事業者名、連絡先及びLPガス料金が記載された資料について情報提供を行うよう、丁寧
な対応をお願いいたします。
これって、何が起きているかわかりますか???
簡単に言うと、賃貸アパートに入居してみたら、そこはLP(プロパン)ガスしか使えず、その上、プロパンガスの供給会社は
決められていて、入居者は住んでみて初めてそのガス料金が他のアパートに比べて「バカ高い」ことに気づいてトラブルになっているってことです。
貸主さんがなぜそんなトラブルやクレームにつながるようなLPガスを導入してしまうのでしょう??
(オール電化の方が入居者の方は光熱費が安くなる可能性があるのに・・・)
理由は簡単!
「賃貸アパートの建築費を少しでも安くするため」 これに尽きます。
どういうことかわかります???
LPガスを利用して欲しいガス会社さんは、賃貸アパートの建築を検討している個人の貸主さんにこう囁くのです。
「各住戸のガス給湯器や、ガスコンロ無償で提供させて頂きます。 代わりに、このアパートのLPガスは全て当社の提供とさせてください。」
こんなこと言われたら、貸主さんは飛びつきますよね。 10世帯のアパートだと200~400万円位建築費が安くなります。
完成後のガス代を負担するのは入居者だから貸主さんの懐は全く痛みません。
LPガス会社さんは、無償で提供した給湯器の費用を早く取り戻したいので、通常よりもガス代を高くしがち。
ガス代が高くても入居者はガス会社を変えることは出来ないことが多いから、退去するまでは泣く泣く使い続けて、毎月使用料を支払うしかありません。
なかなかえぐいやり方ですねぇ・・・・ ちなみに当社所有の賃貸物件は全てオール電化物件です。(と、言っても電気代も異常な値上がりをしているので最近はオール電化もメリットが少なくなりつつあります。) 富山に根差して頑張っていくと決めている当社としてはそんなところでイメージ悪くしたくはないですからね。
当社も賃貸物件の仲介をしているので、LPガスを利用している賃貸アパートをお客様に紹介することがありますが、
そういう場合は、もちろん国土交通省に言われるまでもなく、LPガスの月額料金表を事前に取得して借主さんに注意喚起するようにしていました。
賃貸物件を探すときは、月額家賃の金額だけでなく、光熱費の部分も含めて検討しないと「お財布的に、痛~~~~い」目に遭うこともあるってお話でした。
令和4年12月2日 ViVi不動産株式会社 矢郷修治