社長ブログ

修繕積立金の値上げはよく考えるべきです!

最近、富山市のマンションのいくつかで、管理会社の提案をそのまま受け入れて、毎月の修繕積立金が1万円近くも値上げされる事例が見受けられます。

 

将来の大規模修繕や良好な管理運営のために値上げすることは間違っていませんが、その値上げって、しっかり話し合って決めたものですか?

値上げによってどんなデメリットが起きるかを想定していますか?? と心配になってしまいます。

 

管理会社としては、築年数が経過したマンションは、修繕にお金がかかるという理由で値上げをいとも簡単に提案してきます。

(うがった見方をしますと、管理組合に多額の貯金をさせておけば大規模修繕の時にたくさんの工事を高い金額でさせやすいので管理会社には業者から多額のマージンが入ってくるので、都合がいいのです。 すべてのマンションではありませんが、そういう風に儲けている管理会社が富山には実在しています。)

 

管理会社はもっともらしく値上げを提案してきます。 提案の根拠となるのは、「長期修繕計画」

 

ほとんどのマンションにおいて、分譲会社の子会社が管理会社になっていることが多いので、誰も口にはしませんが、新築で売られているマンションのほとんどが、修繕積立金の最初の設定が安すぎます。

 

新築マンションを売る時に、毎月の維持管理費が高いと、みんな購入に躊躇してしまうので、戦略的に修繕積立金を安く設定してしまっているのです。

その悪影響が5~10年後に表れて急激な修繕積立金の値上げを生む一つの要因になっています。

 

修繕積立金を上げてしまうことによる大きなデメリットの一つは、そのマンションの市場価値が下がることです。

 

えっ?? 積立金をいっぱい持っているマンションの方が大規模修繕をしっかりとすることができるんだから資産価値は高くなるんじゃないの??? と思われる方。 表面的には正しいです。

 

しかし、そのマンションを購入する方の気持ちになってみてください。

 

マンションを購入する方の多くは住宅ローンを借入します。 2000万円の住宅ローンを借入すると、35年ローンで金利0.5%程度と考えると年12回の毎月払いで、月額返済額は、51917円/月 となります。 それに管理費や積立金、駐車場使用料がかかるのです。

 

積立金が毎月1万円程度のマンションと、毎月2万円程度のマンションだと月々の支払いが1万円も違うのです。

 

住宅ローンで考えると、約390万円分の借り入れが増えるようなものなのです。

 

つまり、毎月の積立金が1万円も上がると390万円も高いマンションを買うのと同じになってしまうので、お客様はその分とまでは言いませんが、ある程度の価格の値下げを要求してくる可能性が高くなるのです。 または、他の条件が同じで積立金が安いところに行ってしまうのです。

 

でも、修繕積立金をちゃんと貯めてかないと、将来的に心配でしょ! と言う方! まったくごもっともです!

 

では、どうすればいいか??  簡単です。現在の管理会社に厳しく精査させるのです。

 

例えば、修繕積立金を上げるのであれば、その分管理委託費を下げれないか??

 

管理会社の紹介する業者は全てなんらかのマージンを管理会社に支払っている可能性が高いのです。 その業者を管理組合主導で決めるようにすれば植栽の手入れにかかる費用や、小修繕にかかるお金、エレベーターの点検補修費用など劇的に下げることが出来ます。

 

また大規模修繕時に施工業者を、管理会社の息のかかっていない建築業者に相見積もりを出させるだけで、工事費用が劇的に下がります。

 

管理費の値下げや、使っている業者の見直しを拒否する管理会社であれば管理会社をかえてしまったり、自主管理にするのも一つの方法です。(富山市堀川にあるベルメゾンと言うマンションは、自主管理で非常にうまく支出を抑えているマンションですね! 富山では既に管理会社を分譲会社の子会社から違う管理会社に変えたところがいくつもあります。)

 

区分所有者の皆さんは、そういうことが面倒くさい人が多いので、結果、管理会社の言いなりで、好き勝手にさせてしまっているのが今の富山市のマンションの残念な現状です。

 

でも、素人の私達がどうすれば??? という区分所有者の方ばかりでしょう。

 

そんな時は、費用は掛かりますが、国家資格の「マンション管理士」を活用して、管理会社と管理組合の間に立ってもらってアドバイスをもらえばいいのです。

 

富山市のマンションの資産価値を保ちながら維持管理もしっかりしていくには、管理会社にお任せではいけないことを充分理解して頂ければと思います。

 

今日のまとめ

「管理会社の言いなりではだめ! 自分の資産は自分で守る!」

 

令和2年7月5日 「富山市内のマンションの資産価値を守りたいと真剣に願う」ViVi不動産株式会社 矢郷修治