社長ブログ

「住宅ローンは本当に短い期間で借りる方が良いのかどうか」問題 

「住宅ローンは本当に短い期間で借りる方が良いのかどうか」問題

~「定年までに完済したい」という安全志向が、実はあなたを苦しめるかもしれない話~

こんにちは。ViVi不動産株式会社、代表の矢郷です。

不動産の現場に立っていると、特に50代のお客様から、判で押したようにいただくご要望があります。

「定年が65歳なので、そこまでに終わる15年ローンで組みたいです」

お気持ち、痛いほど分かります。

「退職後に借金が残っている」というのは、真面目な日本人にとって恐怖でしかありませんからね。

しかし、今日は不動産のプロとして、あえて少しドキッとするようなことを言わせてください。

その「早く返さなきゃ」という真面目な安全志向が、実は一番のリスクになる可能性がある!ということです。

今日は、大人のための「正しい住宅ローンの借り方」についてお話しします。

「期間を短くする」=「逃げ道をなくす」ということ

 

 

 

例えば、50歳の方が2000万円を借りるとします。

  • A:15年返済(65歳完済) ⇒ 月々の支払いは高くなりますが、定年時に借金はゼロです。

  • B:25年返済(75歳完済) ⇒ 月々の支払いは安くなりますが、定年後もローンが残ります。

多くの方が「Aが安全だ」と考えます。しかし、私たちプロの見方は違います。

15年返済を選ぶということは、「毎月絶対に払わなければならない金額(義務)」を自ら重くするということです。

50代から60代は、ご自身の健康、親御さんの介護、お子様の結婚援助など、人生で最も「急な出費」がかさむ時期でもあります。

そんな時、月々のローン支払いで手持ちの現金をカツカツにしてしまうと、何かあった時に対応できなくなってしまいます。

銀行への返済は待ってくれませんが、手元の現金はあなたを裏切りません。

「借りる期間」と「返す期間」は別でいい

 

そこで私がおすすめしているのが、「期間は長く借りておいて、余裕がある時に繰り上げ返済(償還)する」という方法です。

とりあえず20年や25年で組んでおけば、月々の支払いはグッと下がります。 そして、浮いたその差額を使わずに「積立貯金」してください。

  • もし途中で急な出費が必要になれば、その貯金を使えばいい。

  • もし何もなければ、65歳の定年時に、貯まったお金と退職金で「一括返済」すればいいのです。

(貯金ではなく今流行りのNISAで積立すると資産運用次第では思った以上に早く返済できてしまうかもしれないですね。)

結果として「65歳で完済」というゴールは変わりません。 違うのは、「いざという時に使える現金が手元にあるかどうか」という安心感だけです。

「早く返す義務」を背負うのではなく、「いつでも返せる権利」を持つ。これが賢い大人の戦略です。

期間を延ばせば「理想の家」に手が届く

 

そしてもう一つ、期間を延ばすことには大きなメリットがあります。 月々の返済額が下がる分、「物件の予算」を上げることができるのです。

「定年までに返さなきゃ」と焦って、妥協した狭い家や、駅から遠い不便な家を買ってしまうとどうなるでしょうか?

住み心地が悪いだけでなく、将来もし売却することになった時、値段がつかずに苦労することになります。

逆に、期間を延ばして予算を少し上げ、 「駅に近い資産価値のあるマンション」や「断熱性能が高く冬暖かく夏涼しい家」「快適に過ごせるように室内をばっちりリフォームした家」 を選んだらどうでしょうか?

毎日の暮らしの満足度が上がるのはもちろん、資産価値が高い家は、万が一の時に「高く売る」ことができます。家そのものが、老後の資金になってくれるのです。

まとめ:安全とは「余裕」のこと

 

「借金は悪だ、早く返そう」 その真面目さは素晴らしい美徳ですが、住宅ローンにおいては、少し肩の力を抜いてみてください。

「長く借りて、短く返す」

このテクニックを使うことで、日々の生活資金にゆとりを持ちながら、妥協のない理想の住まいを手に入れることができます。

「自分の場合はどうなるの?」「具体的に計算してほしい」 そう思われた方は、ぜひViVi不動産までお気軽にご相談ください。

お客様のライフプランに合わせた、一番安全な「資金計画」をご提案させていただきます。

人生100年時代、あまりまじめに考え過ぎず、余裕をもって賢く生活していきましょう!

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(作成日:2025年12月2日)
ViVi不動産株式会社 矢郷修治