「友人のため」と言いつつ…?~謎多き不動産売却の実態~
今回は「友人のため」と言いながら、実は友人のためになっていないように見える、そんな不思議なお話をご紹介します。
「その物件は紹介できません」から始まる物語
数か月前、ある魅力的な不動産に目が留まりました。 当社のお客様が探している条件にピッタリかも! すぐに取り扱いしている不動産会社に電話してみると、こんな返答が。
「今その不動産は決まりかけていますので、紹介できません」
「なるほど、人気物件なら仕方ない!」と納得していたのですが……月日は流れ、いまだに売れていない様子。 あれ??決まらなかったのかな? それなら紹介してくれるだろう!と思い、再度電話をしてみました。すると、こんな驚きの言葉が返ってきました。
「友人のために頑張っている(らしい)」
「実はこの不動産、友人から売却を任された物件なんです。でも、友人からは手数料をもらえないので、自社のお客さまだけに紹介しています。他社には紹介できません。」
……ん?友人から手数料をもらえないから、他社には紹介しない?
いやいや、大事な友人の不動産なら、少しでも早く、高く売れるように広く紹介するのが筋じゃないでしょうか?(手数料も0円ではなく割引すればよい話!) それにしても、「友人」という魔法の言葉は万能ですね。
「友人」vs「囲い込み」
ここでふと感じたのが、「友人」という便利な盾を使って、実は物件を「囲い込んでいる!」のではないかという疑惑。不動産業界では、物件を自社で囲い込むことで他社に流さず、手数料を独占しようとする悪習がいまだに残っています。 でも、友人のためという名目で物件を売らずに寝かせておくのは、果たして本当に友人のためになっているのでしょうか?
「友人の不動産を売らない理由」ランキング(勝手に想像)
- 本当は友人ではない説
実は「友人」と言っているだけで、売主様は普通のお客様。 友人というのは単なる口実。 - 「友人」より「手数料」が大事説
他社に紹介すると買主からの手数料が無くなるから、売主さまのための売却より自社の利益優先。 - 意地でも自社で売りたい説
自社では数か月も売れなかったので、いまさら他社にお客様を付けられるのはプライドが許さない!
結局、誰のため?
結局のところ、物件を他社に紹介せず、囲い込むことで損をしているのは友人であり、それを購入したくて物件の紹介を心待ちにしているであろう買主でもあります。
不動産会社の利益優先の行動が、双方の利益を損なっているという事実には、少し寂しさを感じます。
最後に一言
大事な友人なら、もっと早く売れるように努力してほしい。 数か月も売れていないのなら、売るために誠実に対応してほしい。
不動産業界も透明性の時代。誰にでも開かれた市場を目指していきたいですね。 今年からは「囲い込み」には罰則が設けられたといいうのに旧態依然とした古い体質のままのやり方の不動産会社さんにはがっくりします・・・・
事実がどうあれ、数か月経過しても他社に紹介をしないような不動産会社に頼んでしまったのに、その実情を知ることの無い売主様には同情します。
このブログ記事で、業界の裏側をちょっとだけのぞいた気分になっていただければ幸いです。
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令和7年1月10日
ViVi不動産株式会社 矢郷修治