売却査定が高額の不動産会社は売主さんにとって本当にタメになる不動産会社なの?
不動産の売却を検討する際、多くの売主がまず直面するのは「いくらで売れるのか?」という問題です。
そこで頼りにするのが不動産会社の査定ですが、最近、富山市の不動産市場では相場よりも割高な査定価格を提示する不動産会社が増えているようです。
高額査定は一見、売主にとって魅力的に映りますが、本当にその不動産会社は優秀なのでしょうか?この記事では、その背後に潜むリスクと注意点について詳しく解説します。
1. 高額査定の背後にある意図
不動産会社が高額査定を提示する理由の一つは、顧客を獲得するためです。高い査定額を提示することで、売主の心を引き付け、契約を取ることを目的としています。
しかし、これは売主にとって必ずしも良い結果をもたらすわけではありません。実際の市場価格よりも高い価格で物件を売ろうとすると、売却が長引き、最終的には当初の相場だったか価格よりも値下げを余儀なくされることが多いのです。
その不動産会社にとっては、不動産が高値で売れようが売れまいが、いつ売れようと、実はどうでもよくって、なにより大事なのは、
「自分の会社が仲介契約に入れる事だけが重要」なのです。
2. 高額査定のリスク
高額査定を受け入れた結果、売主はどのようなリスクを負うのでしょうか?
- 売却期間の延長: 相場よりも高い価格で物件を市場に出すと、買い手が見つかるまでの時間が長くなる可能性が高くなります。これは特に、急いで売却したい場合には大きな問題です。
- 価格の下落: 長期間売れ残ると、物件の価値が下がることがあります。最終的には、当初の希望価格よりも低い価格で売却しなければならない状況に陥ることもあります。
- コストの増加: 売却が長引くと、維持費や税金などのコストも増加します。これにより、利益が減少することがあります。
- 税金の負担: 住まなくなってから3年以内に売却しないと、居住用の3000万円控除の制度が利用できず、売却益に対して20%~39%の税金がかかってしまうことがあります。
- マンションの維持費: 空き室でも、固定資産税に加え、管理費や修繕積立金などの毎月の維持費がかかります。売却が長引くと、管理費の値上げがある場合にはさらに売れる価格が下がってしまうこともあります。
- 建物の劣化リスク: 長期間空き室にして放置すると、雨漏りやシロアリ、配管の詰まりなどの建物の劣化リスクが高まります。
3. 適正価格の重要性
不動産を売却する際には、適正価格を知ることが何よりも重要です。適正価格とは、市場の需要と供給、物件の状態、周辺環境などを総合的に考慮した価格です。
この価格で物件を市場に出すことで、スムーズな売却が期待できます。
- 市場調査の実施: 複数の不動産会社から査定を受け、価格の比較を行うことが重要です。また、近隣の類似物件の売却価格を調査することで、相場を把握することができます。
- 信頼できる不動産会社の選定: 不動産会社の実績や評判を調べ、信頼できる会社を選ぶことが重要です。口コミやインターネットの評価を参考にするのも良い方法です。
4. 売却成功のためのポイント
不動産を高く、かつ迅速に売却するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- プロのアドバイスを受け売却のための戦略を立てる: 不動産の専門家からアドバイスを受けることで、適正価格の設定やターゲットの選定、効果的な売却戦略を立てることが必須です。
- 物件の魅力を引き出す: 物件の写真や説明文を充実させ、買い手にとって魅力的な情報を提供することが重要です。 また、内見の際には、物件を清潔に保ち、魅力的に見せる工夫をすることも大切です。
- 柔軟な交渉姿勢: 価格交渉に柔軟に対応することで、売却のチャンスを逃さないようにすることが重要です。
5. 高額査定を避けるための対策
高額査定のリスクを避けるためには、以下の対策を講じることが有効です。
- 複数の査定を受ける: 一つの不動産会社に頼るのではなく、複数の会社から査定を受け、価格の比較を行うことが重要です。これにより、適正価格を見極めることができます。
- 市場の動向を把握する: 不動産市場の動向を把握し、相場を理解することで、過度に高額な査定に惑わされることを防ぐことができます。
- 信頼できるエージェントを選ぶ: 経験豊富で信頼できる不動産エージェントを選ぶことが重要です。 彼らは市場の動向を熟知しており、適正価格での売却をサポートしてくれます。
- 買取価格を聞いてみる:少し高度なテクニックですが、査定した不動産会社に買取価格を出させてみると、その会社が自分の不動産を本当はどのくらいで評価しているか分かります。 買取価格は市場価格の7割程度ですので、割り戻すとその会社が相場価格をどう考えているかの参考になります。
6. 高額査定に対する売主の心構え
高額査定を受けた場合、売主としてどのような心構えを持つべきでしょうか?
- 冷静な判断: 高額査定に飛びつく前に、冷静に判断することが重要です。査定額が現実的であるかどうかを見極めるために、市場の情報を収集し、第三者の専門家の意見を聞くことが大切です。
- 長期的な視野: 短期的な利益だけでなく、長期的な視野で物件の売却を考えることが重要です。 適正価格で早期に売却することで、将来的なトラブルを避けることができます。
- 情報収集の徹底: 不動産市場や売却プロセスに関する情報を積極的に収集し、自分自身で理解を深めることが重要です。 これにより、適切な判断ができるようになります。
7. 棚ざらし物件のリスク
高額査定で市場に出た物件が長期間売れ残ると、「棚ざらし物件」となってしまうリスクがあります。 長期間売り出されている物件は、買い手から「何か欠陥があるのではないか」と疑われ、さらに売れにくくなることがあります。こうしたリスクを避けるためにも、適正価格での売却が重要です。
まとめ
富山市の不動産市場で高額査定を提示する不動産会社が増えている現状は、売主にとって注意が必要です。
高額査定は一見魅力的ですが、その背後にある潜在的なリスクを理解し、冷静に判断することが求められます。
適正価格での売却を目指し、信頼できる不動産会社を選ぶことで、スムーズかつ満足のいく売却を実現することができるでしょう。
情報収集を徹底し、専門家のアドバイスを受けながら、賢明な売却活動を行ってください。
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令和6年6月13日 ViVi不動産株式会社 矢郷修治