社長ブログ

自殺死亡率

北日本新聞の記事で、2023年、富山市で自殺した人の数は65人で、前の年より減少した。と富山市が発表した記事が掲載されていました。

2023年、富山市で自殺した人は65人で、前の年と比べ12人減。

但し、2022年の人口10万人あたりの自殺者数である「自殺死亡率」は富山市は「19.2」と全国の値を上回ったそうです。

39歳以下の「自殺死亡率」は年々上昇。

 

★参考データ(厚労省のHPを参考にさせて頂きました。)

令和4年の全国の自殺死亡率は17.5となっています。

○男女別にみると、男性は24.3で令和3年とくらべて1.5ポイントの上昇、女性は11.1で令和3年とくらべて0.1ポイントの上昇となっ ている。また、都道府県別の10万人あたり自殺死亡率でみると、最も高いのが、「山梨県」(24.8)で、「秋田県」(24.1)「宮崎県」(22.9)と続きます。  最も低いのは「徳島県」の(12.6)でした。   山梨県は、徳島県のおよそ2倍! やはりあの有名な「青木ヶ原樹海」が山梨県内にあるからでしょうね・・・・ 山梨県で発見された自殺者の約3割が県内の方ではないそうで、その割合は全国でも突出しています。

 

富山市における2023年の自殺者数の減少は、社会全体としての前向きなニュースである一方で、まだ富山市で65人もの方が自分で生きることをやめてしまっていることに心を痛めます。

 

不動産業を営んでいる私からすると、自宅室内での自殺ってその内どれくらいの割合なのだろう??? といった点が気になりましたので調べてみました。

 

令和4年の場所別の自殺の状況をみると、
「自宅」(62.0%)の割合が最も高く、次いで「乗物」(6.0%)、「海(湖)・河川」(5.2%)。

男女別にみても「自宅」が最も高く、男性は58.3%、女性は69.7%。(厚労省のHPを参考にさせて頂きました。)

 

6割以上の方が自宅で自殺しているという衝撃的な事実。  意外と乗り物内での自殺が少ないのにも驚きました。

 

その割合を富山市に当てはめてみると、65件×62%= 約40件もの不動産が1年で「事故物件」となってしまっています。

 

自宅での自殺が不動産価値に及ぼす影響

自宅での自殺は、その物件に対する潜在的な購入者の心理に大きな影響を与えます。多くの人々は、そういった歴史のある物件に対して否定的なイメージを持ち、購入を避ける傾向にあります。 これにより、物件の市場価値は大幅に下落し、売却が困難になることも珍しくありません。特に日本社会においては、物件の過去に起きた出来事に対する感受性が高く、自殺が発生した物件は「事故物件」として扱われ、その価値が著しく低下します。

 

富山市の中古住宅の成約平均が1600万円となっています。 「事故物件」になってしまうと、その不動産の価値は富山においては30%~50%(約500~800万円)ほど下落してしまいますので、40件だとおよそ2億円~3億円もの経済的価値が吹っ飛んでしまうことになります。

 

もったいないし、残された遺族としてはダブルパンチの悲しみ・・・・

そうなると、家族や周囲の人に配慮する力が残っている方は、青木ヶ原樹海のようなところに足が向いてしまうのかもしれないですね。

 

遺族の方としては、その事実はなるべく伏せて、高く売却したい思いはあるのでしょうが、売却においては、不動産の歴史について透明性を持って対応することが重要となります。 隠蔽しようとすると、後になって大きな問題に発展する可能性があります。 不動産の過去に正直であることが、必須となります。

 

当社もたまにさせて頂いておりますが、「事故物件」の「清めの儀式サービス」を提供することで、購入者の不安を軽減させて頂いたりもしています。

 

家庭・病気・経済の3つ問題が自殺の原因のトップ3だそうなのですが、そう考えると、そういう気持ちになってどうしてもそれしか方法が無くなってしまった方のために、(現在の日本では違法ですが、)「安楽死」という選択も必要なのかも??と考えたりしてしまうのでした。(★現在の日本においては、安楽死・尊厳死は合法化されていません。 もし、重病で苦しみ続けている患者本人が真摯に死 を望んでいたとしても、患者の要望に基づいて殺害し、または自ら命を絶つのを援助する行為 は、自殺関与・同意殺人罪(刑法 202 条)に該当してしまいます。)