なんでもかんでも投資の対象
一般的な投資先といえば、株や不動産ですが、それでは飽き足りない投資家の方々は、ロレックスやパテックフィリップなどの高級時計やバスケシューズ、トヨタのランクルなどなどを購入してはそれを使わずに寝かせておき値段が上がったら売却して何百万、何千万円という利益を出しています。
うらやましいなぁと思う反面、怖いなぁ・・・・という気持ちがあります。 ☆日医工の株で痛い目に遭ったばかりと言うのもありますが・・・・・(笑)
- ご存じの方も多いですが、1600年代(日本の江戸時代初期)のオランダで起きた「世界初のチューリップ球根バブルそしてバブル崩壊」があります。
これは「チューリップ・バブル」と称される事件で、世界最初のバブル経済事件と言われています。
輸入されたチューリップの球根がオランダで人気を集め、球根の価格が上がっていくことで、今度はお金持ちだけではなく一般の人々までもが、チューリップ投資に熱狂するようになったのが、はじまりでした。
わずか数年のうちにチューリップ価格は跳ね上がり、ピーク時には、品種によっては、「球根1個」で平均年収の10倍ぐらいまで高騰したそうです。
そして、それが突然、球根の価格がピーク時の100分の1以下にまで下がり、オランダの経済が大混乱に陥ったという事件です。
- チューリップ・バブルのあらまし
-
当時のオランダでは、経済の活性化に伴って、少しずつ豊かな生活を送ることができるようになっていくなか、
お金持ちの間で、観賞植物としてチューリップが流行っていました。
チューリップは、突然変異しやすく、そのため美しい模様が入った花を付けることがあって、この模様をつけたチューリップが高値で取り引きされるようになりました。
しかし、当時の科学では、突然変異のメカニズムは解明されていなかったため、つまり、模様のあるチューリップの球根を買っても、次に模様がついた花が咲くとは限らない状態でした。
模様のついた花が咲くかどうかわからないというリスクがあるにもかかわらず、多額の利益が得られるかも?という期待感から、多くの人が球根を買い求めるようになりました。
そうして球根を買い求めたのは、もちろん、球根を植えて花を咲かせて楽しもうという方々ではなく、「球根を転売して一儲けしよう」と考える一般の方々でした。
その後、オランダ中にチューリップの球根ブームが広まり、一般の方々もこぞって参加するようになり、その価格は、どんどん高騰していくのです。
常識的には考えられない位に高騰したチューリップの球根に、次第に「買い手がいなくなるのでは?」という不安が市場に広がり始めました。
そして、1637年 2月「隣町で買い手がいなくなった」という噂をきっかけに、球根価格は突如暴落。
これが、「チューリップ・バブル」のあらましです。
- チューリップ・バブルのその後
-
しかし、これまで見てきた通り、社会現象の観点から、ある程度分かっていることがあります。
このチューリップ・バブルの場合、人々は球根を先物取引で売買していました。
つまり、まだ球根が出来ていない段階で、「春になったら球根を買いますので売ってくださいね」という「約束(=証書)」を売り買いしていたのです。
ですので、春になる前に、この「約束」がキャンセルされても、球根を育てていた農家の人は、球根が手元に残る訳なので、被害はありません。(高値で売れないだけです。)
大損したのは、転売目的で、少額の頭金で先物取引をしていた人たちです。 よく考えればわかるはずなのですが、そもそもありえない価格での「約束」でした。
バブルが崩壊した直後は、破綻した人が多くいたようですが、このチューリップ・バブルは、崩壊の翌年に、政府が合意価格の 3.5%の支払いでチューリップの売買契約を破棄できると宣言して、混乱が収束しました。
その後は、チューリップの球根は、以前の球根の値段に戻って取引されるようになりました。
- チューリップ・バブルから学べるのは、
-
転売目的で取引に参加する人々(投資家)が、市場に大量に参加し始めると、バブルが発生していきます。
新たに投資に参加してくる人々は、投資商品自体(チューリップ)の価値には全く興味がなく、金額だけで投資する傾向が強まっていきます。
また、投資する時の頭金が少なくて良くなる信用取引が行われるようになります。 そうすると、実態経済以上に取引額が高騰していくのです。
一儲けしようと転売目的で市場に参加者があふれた時は、すでに危険信号です。
儲けた人の自慢話を聞いて、「よし!おれも!投資するぞ」と参加するのは危険です。
もう、この時からバブル崩壊は始まり始めているのですから。 そしてこの暴落の陰で大儲けしている(我々よりず~~っと賢く、楽して儲けたいという人々の心理を操る、)バブルの仕掛け人が存在しているのです。
自分のお金を楽して増やしたい!という気持ちは誰にでもあります。 投資をする際は、必ずその商品についての調査、勉強、研究を十分にして、
自分の身の丈にあったレベルの投資をしましょうね。
一番確実で暴落しない投資をお教えしましょう!
それは、「自分に投資すること」です!(笑)
自分投資は、楽ではありませんが、実態がありますので、自分バブルはず~~~~っと弾けません!
自分バブルにならなかったとしたら、それは投資と努力が足りないだけです。
令和4年5月21日 ViVi不動産株式会社 矢郷修治