鍵破壊
先日、お取引先の不動産会社さんが競売物件でマンションを落札されました。
残念ながら最後まで前所有者の方とは連絡がつかず、鍵をもらうことが出来なかったようで、扉を開けるためにカギを破壊することになりました！！
「破壊」ってすごい響きですね・・・
（どうやら最近のカギはピッキング対策がしっかりしていて、解錠するには最低でも数時間下手すると１０時間かけても開けられないそうですので破壊するのが一番なんだそうです。）
富山市の不動産業界内では有名な鍵屋さん「ロックワールド」さんにお越しいただいて管理人さん立会いの下、「破壊行為」実施していただきました。
鉄が削れていくすごい音！！！ そしてすごい鉄粉の量！
（写真に見えるドアノブ下の黄色いものは鉄粉が下に飛び散らないための養生テープです。 鉄粉ですぐにいっぱいになるので、数分ごとに養生テープを張り替えていました。）
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わずか１０分ほどでカギ穴はなくなり、大きな丸い穴が開き、扉は無事に開けることが出来ました。
何回か競売物件の解錠の現場に立ち会っていますが、前所有者の方の家を退去するときの気持ちを考えると、とても悲しくなります。
競売になる前には、「任意売却」という制度もあるのですが、それを利用したのか、利用しなかったのか、わかりませんが結果的には残念ながら競売という結果になってしまいました。
頼れる不動産会社はいなかったんだろうか？？？
誰も信じられなくなってしまったんだろうか？？？
半年前に当社が前所有者さんと知り合えていたらもっと他の方法で助けてあげられたんじゃないか？？？ と、いろいろと考えてしまいます。
離婚や会社の倒産・退職によって住宅ローンが払えなくなった方、知り合いの保証人になったばかりに借金を背負わされて、にっちもさっちもいかなくなってしまった方。 いろいろな事情があったかと思います。
当社は任意売却を専門にしている不動産会社ではありませんが、それでも年間に５～１０件程度、任意売却のお手伝いをさせて頂いています。
所有者の方にお会いしてみると、いろいろあきらめた感じの方、銀行に怒っている方、人を信じられなくなっている方など、いろいろな方がいらっしゃいます。 共通しているのは、みなさん、疲れているし、心が荒（すさ）んでいること
私たち不動産会社は、そんな方々の心に寄り添い、数少ない味方になって、時には所有者さんの代わりに銀行さんに立ち向かいその方が不動産を売ることによって、再生できるお手伝いを心がけねばならないと心に固く誓っています。（そうではない、「より所有者の方の心を痛めつけてしまう」銀行よりの不動産会社も存在します。 非協力的な売主さんもいるので、必要なのかもしれませんけど・・・・）
でも、「任意売却」に関しては、相当の知識と経験と配慮が必要。
当社でも、任意売却の流れと売却方法が出来るのは私を含めて３人だけ！
売主様の心のケアをしながらも売却を早期に進めないと競売になってしまうので時間との勝負。
今後も、任意売却をしなければいけなくなった人に出会えたら、新たな人生のために気持ちよく良いスタートを切れるように、最大限お手伝いをさせて頂くことをお約束します。
ちなみにこのお部屋は、残置物もほとんどなく、きれいに片付けられていました。 「立つ鳥跡を濁さず」
きっとしっかりとした方だったのでしょうね！ 今後の人生が良い方向になることをご祈念申し上げます。
令和3年7月3日 ViVi不動産株式会社 矢郷修治
