忘れがちだけど、結構使える! 低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除
富山市のような地方都市だと500万円以下の土地の売買取引がたくさん存在しています。
売主さんも不動産業者さんも忘れがちなのが、「低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除」の利用!(令和4年12月31日までの時限立法です。 令和3年5月現在)
簡単に説明しますと、都市計画区域内にある、現在空き家だったり、5年以上所有していて、使っていない土地を500万円以下で売った場合には、「譲渡所得」100万円を控除することができるっていう制度です。 およそ約20.3万円も税金が安くなるって制度です。 (ホントにざっくりな説明なので詳しくは国税庁のHPなどを調べてみてくださいね。)
この制度500万円以下で売却しないと利用できませんので、520万円で売却するのであれば、条件次第では500万円で売却しても手取り額はほぼ一緒ってことになります。
私が売主様側の不動産会社だとしたら、550万円で売り出していた物件に買主様から50万円の値引き交渉が入ったら、価格を500万円に下げてあげる代わりに、保証はしませんよ! とか、30万円かかるはずだった境界確定を買主さん側でしてくれませんか?というような交渉が出来ることになります。
(元々は550万円で売っても税金と境界確定費用で50万円かかっていたものが、50万円値引きしても売主様の手取り額は変わらないので、買主さんは実質20万円値引きしてもらえて、売主さんにも買主さんにもwin winのお取引となります。)
この制度を利用するときの第一の関門は 書類集めですね! まずはこれ↓ ↓ ↓
売った土地等の所在地の市区町村長の、次のイからニまでに掲げる事項を確認した旨並びにホ及びヘに掲げる事項を記載した書類
イ 売った土地等が都市計画区域内にあること
ロ 売った土地等が、売った時において低未利用土地等に該当するものであること
ハ 売った土地等が、売った後に利用されていること又は利用される見込みであること
ニ 売った土地等の所有期間が5年を超えるものであること
ホ 売った土地等と一筆であった土地からその年の前年又は前々年に分筆された土地等の有無
なんか難しく書いてあるからわかりにくいですよね!
簡単に言いますと、二とホは土地の要約書があればOK。
イとロに関しては、我々不動産会社の作成した募集図面があればいいのです!但し、土地の上に家が建築されている場合は、「現況//空き家」という表現を必ず入れておかなければなりません。(細かいですが、現況/古家有 では審査通りません! 利用していないことがわからないとダメなようですね!(笑) あくまでも富山市の場合です)
ハに関しては、それぞれの市町村に申請書式があるのでそれに記載して提出する必要があります。
これらを集めて、市町村長に提出(富山市の場合は 富山市役所 6階の都市計画課 都市計画係です。)しますと、富山市から 「低未利用土地等確認書」が発行されますのでそれを確定申告の時に税務署に提出するって流れになります。
もちろん当社がお手伝いする場合は、募集図面も差し上げますし、富山市に提出するための申請書に当社の記名押印させて頂きますのでご安心ください!
意外と、お客様にこの控除制度伝え忘れている不動産会社さんもいるので、ご注意くださいね~~~!
ポイントは 「都市計画区域内」の「5年以上所有」する、「現在使っていない土地または建物」を「500万円以下で売却」するこれらの条件が揃っているかどうかです!!
今回は、不動産会社っぽい、まじめなお話ししてみました(笑)
令和3年5月15日 ViVi不動産株式会社 矢郷修治